【白内障のいろは】症状/原因/手術のことで悩む前に
白内障手術

手術の進化とクリアな視界

手術という言葉を聞くと、時間のかかる大掛かりなものと思われますが、白内障の手術に至っては時間を要する手術ではなく、どの病院・医院などにおいても最長で1時間とかからずに終了してしまうところが殆どです。一般的に行われている手術療法は「超音波水晶体乳化吸引術」と「日帰り手術」です。

手術に必要な眼内レンズが変わる? 〜 多焦点眼内レンズ

人体の臓器等の手術が進化しているように、付属の機能である眼球の手術も進化を続けています。今まで白内障の眼手術に起用されていたのが単焦点眼内レンズというものですが、このレンズは遠くに焦点を合わせると近くに焦点が合わず、またその逆もあります。

なので、この単焦点眼内レンズを使用した場合の白内障手術後はどちらの視界もクリアに見られるのではなく、ハンデとなるどちらかの視界を埋めるのに眼鏡が必要とされます。

そこで開発されたのが両方に焦点を合わせることのできる、多焦点眼内(遠近両用眼内)レンズです。こちらを水晶体の代わりの人工レンズとして眼内に埋め込むと、遠くにも近くにも焦点が定まるのでクリアに見ることができ、眼鏡の必要はありません。

2007年に日本での使用が始まってから実に8割の人が眼鏡を必要としないとの報告があります。そのため今ではこの多焦点眼内レンズを使った白内障手術が広く行われています。

日帰りもOK!? 〜 現代の眼手術

白内障の手術は水晶体超音波乳化吸引術がどの医院でも行われていて、もっともメジャーな手術療法です。

水晶体超音波乳化吸引術は水晶体を超音波で砕いて処理するものですが、そのままでは視界がぼやけるので眼内レンズを埋め込むことでぼやけを修正し、人工レンズの手術療法が一般化しました。

この手術は水晶体に代わって人工レンズを埋め込むために、眼内レンズ挿入術または眼内レンズ移植術と呼ばれています。
重症度とまでは行かなくても硬くなり超音波では砕けなくなった水晶体核に対して行われる嚢外摘出術や、成熟白内障などの進行が進んでしまった重度の症状に対して行われる嚢内摘出術と呼ばれる手術が行われています。
また入院を必要とせず、短時間で済ませられる日帰り手術を希望する人が増加しています。

水晶体超音波乳化吸引術

眼球の水晶体を覆っている水晶体前嚢を切り開き、視力の核となる水晶体を専用の機材で摘出します。
医学の進歩とともに切開口が3mm以下になり、その切開口より超音波振動を出す機材を挿入して水晶体を砕きます。

取り出した水晶体の変わりに単焦点眼内レンズ及び多焦点眼内レンズを埋め込み、固定します。手術時間の短縮や、切開口が小さいことから回復時間も数段早まりました。

嚢外摘出術

前嚢の一部を切り取り、中にある水晶体皮質と核を取り出す手術です。前嚢を切開しないと水晶体を取り出すことができないので傷口は10mmほどとなりあます。

嚢内摘出術

成熟白内障などの重度の症状に至ったものに対して行われる手術となります。
の場合は核が硬く凝固してしまっているために、超音波振動では砕いて摘出することは出来ず、水晶体の核である水晶体核とそれを覆っている前嚢と後嚢を丸ごと取り出すことになります。

原型を保ったまま取り出すため切開口も大きくなり、その分感染のリスクが高まり、乱視になることがあるために、この手術療法はほとんど行われていません。

日帰り手術

今の白内障の手術において、この日帰り手術を受けている人が殆どだと思われます。
術式内容としては角膜を3mmほど切り開いて行う耳角膜小切開術と、通常行われる超音波乳化吸引術(眼内レンズ移植術を含む)があります。

手術を受ける病院や医院にもよりますが、平均して10分とかからずに終了するところが多いようです。
また点眼麻酔を用いるので痛みを感じず、入院の必要もないのですぐに帰宅することができます。術後の入浴等の洗髪、洗顔、メイクは医師に相談した上で行えるかどうかが決まります。それから術後は定期的な診察が必要となりますので、忘れずに受診しましょう。

  • <症状と手術>白内障の治療・手術・予防
  • <原因によって分けられる白内障>老人性・アトピー性・ぶどう膜炎・先天性など
  • <白内障関連コラム>レーシック・VDT症候群など
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